日時:平成29年2月14日(火)14:30~16:00
講師:美術学科 助教 和田 紘樹
産業界ニーズGPの取組以降、美術学科の授業の中でより社会の中で求められる実践力を養うという観点からイベントの企画、アートショップの取組などを行う機会が大変増えた。そこでは従来のグラフィックデザインだけに留まらず、魅力的な商品をどのように形にするのか試される機会が増えた。
美術学科では教育活性化事業において先進的な機器(レーザーカッター・3Dプリンター・3Dスキャナー・VRヘッドセット)を購入した。それらの機材の扱いについて、ゲーム・映像コース担当の和田がレクチャーを行った。
レーザーカッターは、adpbe社のグラフィックソフトであるイラストレーターで描画したパスデータにそって裁断できる。デモンストレーションでは、黒い用紙に細密に切り出された動物型の制作工程をみることができた。薄さ1mm程度の色のついた物体であれば切り出せるそうで、デザインコースの学生はすでに卒業制作展や千代女のアートショップで使用しているそうである。
3Dプリンター&スキャナーは3Dデータを扱わなければならないため、多くの学生が活用することは難しいがデータを作成するMaya(アカデミック版)は無償公開されている。現在、学校にはいったものは積層型プリンターで、精度はやや落ちるが本体、溶剤などが比較的安価に揃えられる機材だそうである。
3Dプリンター&スキャナーはこれからゲーム・映像コースの学生が中心に活用し、これまでの卒業制作展では見ることのできなかった作品が出てくることを期待している。
最後に、ここ最近ゲーム機などでも取り入れられ話題である、VR(ヴァーチャルリアリティ)機器のデモンストレーションを受けた。VRヘッドセットを装着し、デモンストレーション用のジェットコースターのソフトを体験したところ、臨場感は想像以上で使用していると実際に重力を感じるそうで、人によっては気分が悪くなることもあるそうである(図3)。現在ゲーム・映像コースのカリキュラムではVR機器に対応した作品も制作可能だそうで、こちらも期待したい。
一連の機材のデモンストレーションを受け、概要を知っているつもりであった美術の教員でさえ新鮮な驚きがあった。デザイン映像コースの学生を中心に既に使用した作品が生まれているのも頼もしい。今後、改変されたデザイン・ビジネスコース、ゲーム・映像コースを中心に、他コースの学生にも触れる機会をつくり美術学科にこれまでなかった作品が生まれてくる期待が持てた。
またオープンキャンパス等、高校生へ向けたPRにも最新の機器を使用したPRができそうである。